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一人よりも二人のほうが「かわいい」? 阪大教授らが発表、ロボ設計への貢献期待

大阪大学の入戸野宏教授らの研究グループは16日、見た目の似ている対象が複数存在してつながりを感じられる状況において「かわいい」と感じてもらえることを、写真や動画を用いて明らかにしたと発表した。この知見はより親しみをもつロボットの設計にも役立つと期待されている。

研究チームは、見た目以外の「かわいい」と感じる要素は探索を続ける中で、数と関係の効果に着目。複数の対象につながりがあるように見えると、人はそれを愛おしく思うのではないかという仮説を立てた。

この仮説を検証するため、人やモノ、ロボットの数が愛くるしく感じる度合いに与える影響を検証。対象の数が「1の場合」、「2でただ並んでいる場合」、「2でつながりを感じさせるように並んでいる場合」の写真を用いてWEB上でアンケートを収集する実験を行った。

実験の結果によると、対象の種類にかかわらず、数が2でつながりを感じさせるように並んでいる場合が最も「かわいい」と評価された。

追加実験としてロボットが手を振ってあいさつする様子を同じように「1・2台でただ並んでいる」、「2台でつながりを感じさせるように並んでいる」動画を作成。WEB上でアンケートを収集する実験を行った結果、最初の実験と同様に数が2でつながりを感じさせるように並んでいる場合が最も多く「かわいい」と評価された。

発展的な取り組みとして、最も「かわいい」と感じられるロボットの台数についての調査も行った。数を1~10台まで変化させて、ロボットが手を振ってあいさつする様子を動画で作成してWEBアンケートをとった結果、2台の場合が一番「かわいい」と評価されることが判明している。

研究チームは結果について「主観的な『かわいい』と感じる気持ちを引き起こす要素が個体の見た目以外にも存在していることを示唆している」と説明している。