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日本人2型糖尿病患者での新規GLP-1受容体関連薬 横市大研究Gが治療効果の違い発見

横浜市立大学の田村功一主任教授らの研究グループは13日、日本人の2型糖尿病1患者を対象に、新規GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)2であるセマグルチドやGLP-1/GIPデュアルアゴニストであるチルゼパチドについて、従来の薬剤との比較や用量毎の治療効果の違いをネットワークメタ解析という手法を用いて調査した結果を発表した。

それによると、セマグルチドはプラセボ(偽薬)と比較して体重を減少させる効果が高く、チルゼパチドはさらに体重を低下させることが示された。また、これらの薬剤は従来のGLP-1RAであるデュラグルチドやリラグルチドと比べても有意に治療効果が大きいことが明らかになった。

また、肥満を合併している2型糖尿病患者数は年々増加しており、心血管疾患や腎臓病のリスクが高いことも知られていることから、より適切な治療の選択肢を提供することに貢献できると考察された。

研究グループは「研究では、薬剤間だけでなく用量による効果の違いも検証しているため、より個々の患者さんに適した薬剤選択につながることが期待される」とコメントしている。