東京医科歯科大学の森尾友宏教授らの研究グループは13日、塩基配列決定方法「ロングリードシークエンス法(LRS法)」を用い、安価かつ簡便な21水酸化酵素欠損症の遺伝子検査法を開発したと発表した。これにより、研究のみでなく診断目的の検査応用への道が開かれている。
LRS法は遺伝子の特有な解析手法として期待されてきたが、高額な費用や精度の低さが課題となっており普及するには至っていない。そこで、研究グループはLRS法を用いた指定難病「21水酸化酵素欠損症」を調べるための、CYP21A2遺伝子の簡単な解析法開発を目指した。
その結果、LRS法を用いた高精度、低価格、簡便な遺伝子検査技術の実現に成功した。研究グループは「偽遺伝子が隣接し、解析困難な遺伝性疾患の廉価かつ簡便な検査法の開発に応用可能となる」としている。