近畿大学の渡邉智裕特命教授らの研究グループは10日、真菌感染による急性膵炎メカニズムを明らかにした。特定の分子が重症急性膵炎の新たな治療標的として有望であるとしている。
重症急性膵炎の患者数は国内で年間1万5000人と推定され、死亡率は約2割に上る。重症急性膵炎には真菌感染が高い確率で起こることが知られる。
研究グループは膵臓の免疫細胞が腸管から侵入した真菌を感知して特定の分子が活性化されることで、急性膵炎が重症化することを突き止めた。この研究により、その分子が重症急性膵炎の新たな治療標的として有望であると判明している。