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コロナ後遺症症状の実態調査 広島大研究Gが株による差を確認

広島大学の田中純子特任教授らの研究グループは、新型コロナ感染症の後遺症症状の実態を明らかにすることを目的に、自記式アンケート調査を2020年9月より継続実施している。今回、感染株別の後遺症症状の特徴を明らかにするための解析を行い、その結果を公表した。オミクロン株は咳など呼吸器症状が多くみられる一方、嗅覚・味覚障害は7分の1となるなど、株ごとに違いがあることを解明した。

アンケートでは、COVID-19 治癒後のフォローアップのために本研究実施病院を受診し、研究への参加に同意した385人のうち、アンケート回答時に何らかの後遺症症状を有した249人を解析対象とした。広島県の変異株流行状況に基づいて感染時期を4群(野生株、アルファ株、デルタ株、オミクロン株流行期)に分類して解析している。

調査によると、オミクロン株流行期に感染した患者では、野生株流行期感染患者と比較して呼吸器症状(咳嗽、喀痰、鼻汁、咽頭痛)が約3倍多く認められた一方、嗅覚・味覚障害の頻度は約7分の1であった。

また、野生株流行期と比較してアルファ株、デルタ株、オミクロン株流行期に感染した患者では、治癒後に倦怠感が2-3倍多く認められた。

研究グループは「この研究によって得られた知見は、COVID-19の疫学的特性を理解するための有用な資料となると期待される。また、治癒後も後遺症症状を有する人々に対する理解を深め、学校や職場への円滑な復帰の支援に役立つと考えられる」とコメントしている。