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慶応大、アルミニウム超原子へのホウ素ドープ効果の解明に成功

慶應義塾大学理工学部の中嶋敦教授らの研究チームは10日、気相中で生成したアルミニウムナノクラスター超原子にホウ素原子が添加された際に、その幾何構造との協奏によって反応活性化と不活性化の二面性があることの解明に成功し、超原子の構造上でホウ素原子が占める位置によって反応性が制御されることを明らかにしたと発表した。

研究グループは、原子数や組成を完全に制御した純粋な超原子を大量に合成し、非破壊かつ安定的に基板に固定化する技術を確立。さらに、複合超原子を基礎としたナノ構造体を活用することで、異原子が添加された際に、その幾何構造が協奏して反応活性化と不活性化の二面性をもつことも解明した。

研究グループは「研究を起点とする超原子と表面科学の融合的研究により、これまでの常識を超えた次世代の化学変換、エネルギー変換を実現するナノ構造体の機能創成が期待される」としている。