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気のないクジラ類とカバの移転し進化過程 茨城大教授らが遺伝子機能の消失過程を発見

茨城大学の北野誉教授らの研究グループは6日、鯨偶蹄目における毛のキューティクルの保持に関与する遺伝子の進化過程を解析し、毛のないクジラ類やほとんど毛のないカバにおける遺伝子の機能の消失過程(偽遺伝子化)を明らかにしたと発表した。この研究は毛のキューティクルに関連する遺伝子の進化などを明らかにしたものだという。

研究ではアミノ酸の変化を伴わない「非同義置換」の割合の時期を特定することによって、クジラ類のS100カルシウム結合タンパク質A3(S100A)とぺプチジルアルギニンデイミナーゼ(PADI3)の偽遺伝子の年代を推定した。

研究グループは「クジラ類とカバでのこれらの遺伝子の分子進化に関する新たな知見を提供し、毛のキューティクルに関連する遺伝子の進化を理解する上で重要な示唆を提供する」と説明している。