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影響変化を事前評価できる 東大研究Gが消費者行動シミュレーションモデルを世界初開発

東京大学の村上進亮教授らの研究チームは2日、サーキュラーエコノミーの取り組みによる環境影響の変化を事前評価できる消費者行動シミュレーションモデルを世界で初めて生み出したと発表した。環境問題の対策への貢献に寄与する可能性もある。

研究チームは、「エージェントベースシミュレーション」をシェアリング、リユース、リペアなど7種類のサーキュラーエコノミー施策に適用する、世界で初めてのシミュレーションモデルを開発した。この手法はコンピュータの計算能力などが制約となっていたが、科学の進歩により広範囲な社会現象に適用可能な予測手法として注目を集めている。

個々の製品の製造、購入、使用、廃棄から循環までの流れをコンピュータに再現し、消費者によって異なる製品の使用期間や廃棄理由、製品が稼働していない待機時間などの特徴を反映した仮想を行う。

実際に、合計2000~8000人の消費者をコンピュータ上に再現し、購入、使用、廃棄から循環までの分析を30年分行う実験をした。その結果、将来にわたるサーキュラーエコノミーに関する取り組みの普及状況、環境影響、循環性の定量化に成功した。 研究チームは「消費者調査やパイロット実験などのデータに基づいたシミュレーション研究の展開を通し、脱炭素・循環型かつ消費者に広く受け入れられる持続可能なサーキュラーエコノミーに関する製品やサービスの設計と、これを後押しする政策的な知見の蓄積が期待される」としている。