防災科学技術研究所(防災科研)は先月29日、実大三次元震動破壊実験施設「E―ディフェンス」を用いた実験で得たデータを日本損害保険協会に提供すると発表した。同協会はその情報を基にバーチャルリアリティ(VR)動画として可視化し、地震リスク学べるデジタルコンテンツとして公開している。
動画は「地震こわれる診断VR」と「マンション管理組合向け地震リスク相談室」の2種類。こわれる診断では、居住階(1,5,10階)と震度(5,6弱,6強)を選択することで部屋の揺れや被害をリアルに体感できる。
リスク相談室は、選んだマンションの耐震基準と免震構造に応じて、震度7規模の地震が発生した場合の建物を取り巻く危険を確認できる内容となっている。
防災科研は「国民一人ひとりの災害に対する近いと備えの促進に向けて、研究成果をさまざまな形にして防災につなげていきたい」とコメントしている。