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体のくねくね・口のもごもご 慶大研究Gが薬剤副作用として知られるジスキネジアのメカニズムを解明

慶應義塾大学の田中健二教授らを含む10施設の共同研究グループは動物モデルを用いてL―DOPA誘発性ジスキネジア(LID)と遅発性ジスキネジア(TD)に共通する分子病態を発見したと発表した。薬剤副作用として知られる〝体のくねくね〟〝口のもごもご〟が進展するメカニズムを解明した。

LIDはパーキンソン病患者が治療薬L―DOPAを長期間服用することで、TDは精神疾患患者が抗精神病薬を飲むことで生じる副作用だ。両者には小胞GABAトランスポーター(VGAT)の過剰発現という共通の病態がある。

これにより、線条体神経細胞の神経末端が肥大化し、神経伝達が高まり運動異常へと発展していくことが分かった。

また、VGATの過剰発現は、神経細胞におけるドパミン信号の低下に、脳内ドパミンが濃度の繰り返す変動が加わることで生じることが判明。

脳内ドパミン濃度の変動を抑制することでVGATの発現が減り、治療効果をもたらすことも明らかになった。

研究グループは「精神疾患の発症過程の理解が進むことを期待している」とコメントしている。