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MRIの誤判定による画像解析へ影響を軽減 京都大などの研究チームが皮質白質境界の誤判定を上書き修正できる新プログラム開発

京都大学の花川隆教授などの研究チームは、脳の白質病変が脳表面の画像解析におよぼす悪影響を発見し、機械学習を用いて皮質表面解析の精度を向上させる手法を開発したと発表した。MRI研究における誤判定による画像解析への影響を軽減できるとしている。

研究では、脳神経内科医2人が43人の中高年のMRI画像を使って、脳の構造を考えて視覚的に白質病変を特定。次に、特定されたデータをもとに機械学習をさせ、そのシステムを使って学習データに含まれていない個人データから白質病変を検出した。

そして手動または機械学習によって白質病変部位を推定し、既存の表面解析プログラムにおける皮質白質境界の誤判定を上書き修正できる新しいプログラムを開発した。

解析結果では、1200人分の公開データセットを基準とした統計的な手法によって定量的に評価した結果、従来の手法では小規模な白質病変でも皮質表面の誤差を生じ、皮質厚や皮質髄鞘マップなどの解析にも影響を及ぼすことが示されている。

今回開発したプログラムは白質病変に起因するエラーを減少させ、特に白質病変が多い場合に効果的だ。既存のプログラムでは白質病変により誤判定されていた皮質白質境界を修正し、皮質表面を正しく再推定する。

研究チームは「MRI研究において、白質病変の誤判定による画像解析への影響を軽減し、皮質表面解析の精度を向上させ正確な病態解明に貢献するとともに、個人の疾病に応じた個別化医療の開発に寄与できる」としている。