国立環境研究所などは26日、人類に永続的な利益をもたらす自然との共生をビジョンとして掲げた「昆明・モントリオール生物多様性枠組(KM-GBF)」の達成状況をモニタリングし、生物多様性の変化に関する代表的かつ包括的な理解を提供するため、国立環境研究所らのグループは、「全球生物多様性観測システム(GBiOS)」の構築を提案したと発表した。
GBiOSは、KM-GBF目標達成を目的とした、各国・各地域の生物多様性観測ネットワークを束ねるネットワーク。「生物多様性データのギャップ解消」、「指標のための情報の提供」「能力と技術の実装」など五つの課題に取り組む。
研究グループは「ビジョンを達成するためには、生物多様性が、どこで、なぜ、どのくらいの速さで変化しているかを理解する必要がある」と指摘。
「GBiOSが早期に構築され、KM-GBFなどの生物多様性保全に関する国際的な目標のモニタリング枠組や各国の環境政策に盛り込まれ、生物多様性観測、データ統合への進展と保全・管理に向けた具体的な行動につながることが期待される」としている。