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感染症などの予防対策への貢献に期待 徳島大教授らがデュアル光コムを用いたバイオセンシングに世界初成功

徳島大学の安井武史教授らの研究グループは26日、次世代レーザーとして注目されている「光周波数コム(光コム)」を光源としてではなくセンサーを用いることで、世界で初めてバイオセンサーを使用して観測などをする「バイオセンシング」に応用した。バイオセンシングは、新型コロナ感染症ウイルスをはじめとした生体分子の検出に有用であるが、高感度性と迅速性を両立するのが困難であった。安井教授らは、光コムの光/電気周波数変換と、デュアル光コムのアクティブ・ダミー温度補償を用いて、新型コロナウイルスの迅速・高感度検出を実現。今後、感染症病原体、健康バイオマーカー、食品汚染物質、環境ホルモン等の超早期検出が可能になり、各種の予防対策に貢献すると期待される。

研究では、光周波数で高感度センシングして電気周波数で高精度読み出しを行うと共に、双子の光コム(デュアル光コム)を用いて、センサー信号の「温度ドリフト」を歪みセンサーの温度補償に使われる「アクティブ・ダミー温度補償」を実施。測定環境温度の影響を抑えることで、新型コロナウイルスの迅速・高感度検出を実現した。

研究グループは「唾液など実際のサンプルでは不要なたんぱく質が多く含まれ、これらの非特異吸着を避けりセンサー表面修飾法の導入などを検討し、より現実に近い条件での性能評価を行う予定」としている。