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籃胎漆器をひもで修復 かごの修理法を初証明 明治大など5機関

籃胎漆器

明治大学など5機関からなる研究グループは、山井遺跡(岩手県)から出土した籃胎(らんたい)漆器にX線CT画像解析をしたところ紐で補修した痕跡を確認したと14日に発表した。先史時代の日本人が紐でかごを修理したことを証明する初の事例になるという。

研究グループは、特別展に展示する漆器の復元模型を製作するため、1993年に出土した籃胎(らんたい)漆器を画像解析した。すると、漆器の底などを紐で縫って修復していたことが明らかになった。技法は不明だという。

今後について、「まだ観察していない籃胎漆器のX線CT画像解析や他遺跡の解析結果と比較することで、縄文時代の籃胎漆器の特性が検討可能になる」と説明している。