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「10億分の1秒以下で起こる現象認識できる」金沢大研究Gが原理実証に成功

金沢大学の砂田哲教授や埼玉大学の内田淳史教授らの共同研究グループは20日、リザバー計算と呼ばれる小脳を模したニューラルネットワーク(NN)を実装した光集積回路などに基づいて、サブナノ秒(10億分の1秒以下)の時間スケールで起こる超高速現象をリアルタイムに認識できる新しい技術の原理実証に成功したと発表した。

この研究では、光の強さしか測定しない単一の検出器だけでイメージを取得する「ゴーストイメージング」と呼ばれる手法に基づき、カメラを用いずに観測対象の画像情報を取得し、それをリザバー計算と呼ばれる光NN回路で処理する光のマシンビジョン技術を開発しました。

これにより、視覚情報の取得からAIでの判断プロセスまでを全て光のまま実行できるため、人間では捉えることのできない10億分の1秒以下の時間で起こる現象を認識したり、そこで発生する未知の異常を検出したり、さらにはそのような高速現象の録画が可能になる。

研究グループは「さまざまな場所や場面で活躍できる新しい高速イメージ処理技術として発展できる。例えば、自動運転車に搭載して、突発事故の防止やこれまで見過ごされてきた現象の検知や認識、または高速かつ低遅延での処理を必要とする光通信分野での情報処理への展開が期待できる」としている。