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金沢大生ら 災害ボランティアのノウハウ提供の「AIエージェント」を開発

金沢大学

金沢大学の学生サークル「金沢大学ボランティアさぽーとステーション」(ボラさぽ)らとソフトウェア開発のシステムサポート(石川県)は23日、災害ボランティアの知見を提供する「AIエージェント」を開発したと発表した。年内の運用開始を目指す。初めて災害ボランティアに参加する人を支えるシステムとなりそうだ。

2022年度の国の調査によると、ボランティア活動に参加しない理由として「ボランティア活動に関する十分な情報がない」と回答する人は40.8%に上った。ほかにも、「情報が少ない」「自分にできるか分からない」という声があったという。そこで、金沢大の学生とシステム社はボランティア支援のためのAIエージェントを開発した。

AIエージェントは災害ボランティア活動時の安全対策やコミュニケーション方法、準備物などを通話アプリ「LINE」で教えてくれるツールだ。人の正確を分類する「16 性格診断」を用いて質問者の正確に合わせた回答をすることも可能だという。

開発チームが26人のモニターを対象に利用してもらったところ、回答者の約8割が「初心者がボランティアに参加する際の不安解消に役立つ」「他の人にもこのツールを勧めたい」などと回答した。

開発に携わった学生らは「災害時の迅速かつ持続可能な支援体制を構築するうえで、デジタル技術の活用は極めて重要な役割を果たす」とし「AIエージェントが災害支援者を掘り起こす一助となり、支援体制の強化に貢献することを期待している」とコメントした。