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ネットで野鳥の鳴き声クイズ 頻度調整の学習法が効果的 筑波大・環境研究所

とりトレ

筑波大学と国立環境研究所は15日、クイズ形式で鳥の鳴き声を学習する「とりトレ」を開発して、オンラインで公開している。効率的な学習方法を研究したところ、覚えやすい種を多めに難しい種を控えめにすることで効率的に学べると発表している。

とりトレ(https://www.nies.go.jp/kikitori/tori-tore/index.html)は野鳥の鳴き声をウェブで学習するツール。福島県に生息する野鳥「ハクセキレイ」や「アオゲラ」、「ウグイス」など26種類の鳴き声を聞いて学ぶことができる。

研究グループは住民の野鳥への知見を広めるための、効率的な方法を分析した。とりトレで覚えやすい種を多めに出題する「頻度調整アルゴリズム」と出題頻度を学習者が調整する「対話型アルゴリズム」を用いて実施。学習前後で鳴き声による種判別テストと鳥への関心アンケートを行った。

その結果、事前のテストと比べて、学習中と学習後、2週間後の計測で点数が上がった。特に頻度調整グループは上昇幅が大きかったという。また、野鳥への関心も高くなっていた。

研究グループは「モニタリングの対象となる種を判別する技能を向上させるための学習に活用できる」としている。