筑波大学
筑波大学の田中文英教授は24日、猫が頭部をすり寄せる動作であるバンティングが人の緊張を緩和する効果があると明らかにしている。実験参加者からはリラックスを感じたコメントが複数あった。
ネコは愛着表現やマーキングの代わりにバンティングを行う。においずけをして、猫にとって落ち着ける縄張りにするための行動であるとされる。
研究グループはバンティング動作を模したロボットを開発。首部分をワイヤーでつなぎ、首の剛性を変えることができる。剛性が小さいほど首は曲がりやすくなる。22人の大学・大学院生が実験に参加して、ロボットによるバンティングの効果を確認した。
研究では「低剛性設定」と「高剛性設定」「可変剛性設定」の3つの首の曲がり具合に設定したロボットが、学生らへバンティングを行って気持ちの変化を測定した。その結果、動作を体験する前後で参加者の緊張値が低下すると分かった。その度合いは可変剛性設定で最大であったという。
田中教授は「今後も人と関わり、癒しや安心感を与えるロボットの開発を今後も続けていく」としている。