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京大研究Gが発見 日本人の原因不明重症急性肝炎とHLAの関連

京都大学の研究グループは13日、免疫応答に関わる重要な分子「人白血球抗原(HLA)」のタイピングを持つ人について、原因が分からない「原因不明急性肝炎(AHUO)」の罹患数が少ないことを発見したと発表した。病態解明の新たな手がかりとなる。

研究グループは同大学大学院医学研究科で肝移植を行った重症AHUOの症例をHLAのタイピングに注目して振り返り、すでに報告されていた健常日本人のタイピング結果と比較した。

すると、日本人において最多もしくは2番目に多い頻度で特定のHLA型が、AHUOに罹患した者にはほぼ出現しなかった。またHLA分子のアミノ酸配列を健康な人と比較すると、特定のアミノ酸変異について、罹患した人が有意に低いことが分かった。

波多野は「今回の研究成果は、ヒト免疫応答の直接の引き金となるHLA分子がAHUOの病態と関わっていることを示す知見であり、本性の病態解明研究への新たな手がかりとなる可能性を示唆している」と説明している。

この研究は、京都大学大学院医学研究科外科学講座(小児外科)の岡本竜弥助教、岡島英明非常勤講師(現金沢医科大学教授)、波多野悦朗教授らにより行われた。