金沢大学の豊田賢治特任助教や神奈川大学の大平剛教授らによる共同研究グループは13日、クルマエビの甲殻類雌性ホルモン(CFSH)の新規生理作用を発見したと発表した。体色やエビの成長に関与しているという。養殖の効率化への貢献が期待される。
CFSHは2014年にアオガニから見つかった新しいホルモン。クルマエビからもこのホルモンは見つかっていたが、機能は不明のままであった。これを明らかにするために体長1センチ程度の稚エビに対してCFSHの機能制御実験を実施した。
その結果CFSHが抑制されると雌雄両方で体色が明るくなること、さらにオスの成長が阻害されることが判明。体色制御ホルモンであり、エビの成長に関与していることが示された。
研究グループは「CFSH量を増やすことでオスの成長スピードを上げることができれば、クルマエビ養殖の大幅な効率化が可能になる」と説明している。