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NEDOが「高精度な熱電デバイスの変換効率評価装置」開発

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は13日、高精度な熱電デバイスの変換効率評価装置を開発したと発表した。産業技術総合研究所と共同で実施したもの。この装置により、入力熱流と通過熱流を不確かさの範囲で抑えられるという。今後、国際的な評価法の整合性を図る取り組みを実施する見通しだ。

熱電デバイスの変換効率を高い精度で評価するためには、デバイスへの入力熱流の量を正確に測定する必要がある。だが、機器の側面から流出する損失熱流は計測されないため、変換効率を過大または過小評価してしまう問題がある。

NEDOによると、デバイスの周囲に、熱特性にあわせて最適化されたガードリングを設置することで、側面からの熱損失を最小限に抑えられるという。これにより、入力熱流と通過熱流を測定の不確かさの範囲に抑えることができ、デバイスの発電性能試験法における国際標準の制定に向けた取り組みが前進したとしている。

NEDOは「今後、海外の研究機関と連携し、熱電デバイスの変換効率評価装置の比較評価を行うことで、国際的な評価法の整合性を図る取り組みを行う」と説明。「これにより、発電性能試験の国際標準化活動の道筋を示し、熱電発電の新市場創出や拡大に貢献できる」とした。