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学会発表する医療機関、患者の死亡確率を低下 エビデンスのある薬剤処方が影響 京大

京都大学

京都大学の今中雄一教授と髙田大輔講師らのグループは9日、学会発表が患者の病気の改善に関わるという仮説から急性心筋梗塞の領域で検証を行ったと発表した。学会発表を行う医療機関で治療を受けた患者の死亡率は低く、薬剤の処方などが関与したと報告している。

論文作成をしている病院は医療の質が高いとされているが、全ての学術活動の有効性が解明されているわけではない。学会発表が質に貢献するかを調べるため、信頼性の高いエビデンスの多い急性心筋梗塞領域で発表との関連を分析した。

その結果、学会に論文を出している医療機関で治療を受けた患者が死亡する可能性は低く、発表されたエビデンスに基づく薬剤の使用などが関係した可能性が示されている。グループは「心筋梗塞以外の疾患や診療科でも同様の結果が得られるかなど、更なる研究が望まれる」としている。