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新種のメイガ「ニシキエグリツトガ」と「ムニンエグリツトガ」を小笠原諸島で発見 九大

(左)ニシキエグリツトガ(右)ムニンエグリツトガ

九州大学の松井悠樹研究員らのグループは2日、新種のメイガ「ニシキエグリツトガ」と「ムニンエグリツトガ」を発見した。小笠原諸島(東京都)の固有種と考えられ、松井研究員は「メイガの仲間は研究が進んでいるグループだが、今回の種は羽を開いても8ミリほどしかなく見過ごされてきたと考えられる」としている。

小笠原諸島は他の陸地と一度もつながった歴史がないことから、諸島にしか存在しない種が多く生息する。メイガは存在している25%が独自の種と考えられており、グループは2022~24年に調査を実施した。

その結果、ニシキエグリツトガとムニンエグリツトガの2種類を新たに発見。DNA解析を行ったところ、羽の斑紋や生殖器の形がかなり異なるものの、近縁であることが分かっている。

松井研究員らは「2種は日本産の同属種とは近縁ではなく、どのような地域に由来しているのか今後の研究が必要だ」とコメント。「海洋島という隔絶された環境における種分化パターンを研究するうえで興味深い材料になる」と紹介している。