フタマキケヤリ
横浜国立大学の西栄二郎(にし・えいじろう)教授と東海大学の田中克彦(たなか・かつひこ)教授、名古屋大学の自見直人(じみ・なおと)講師らのグループは6日、水深約50メートルの海底から新種のケヤリムシを発見した。腹部に腹巻のような構造が2つ見られることから「フタマキケヤリ」と名付けている。
グループは、東海大学の小型実習船「南十字」を利用して海底50メートルの砂泥を採取。泥の中からフタマキケヤリを発見し、体長2ミリほどで、体幅は0.2ミリしかなかった。顕微鏡を用いて研究をしたところ、未確認の種であることが認められたという。
西教授らは「駿河湾の沿岸浅海域の海洋生物調査のサンプルには、多くの新記録種や未記載種が含まれている可能性がある」と指摘。「今後も、これまでほとんど調べられてこなかった極小サイズの環形動物について、調査を行っていく予定だ」とコメントしている。