慶応義塾大学
慶応義塾大学と霞ヶ浦医療センター、丸紅健康開発センターの研究グループは18日、マラソン大会で発生した心停止例を調査した。約10年間で516大会、約410万人が参加した中では、69例が発生し、男性は年齢が高くなるほど発生率が上がると明らかになっている。
グループは1年間で約70大会が行われる日本陸上競技連盟公認のマラソン大会を対象に、8年間の調査を実施。参加者の年齢構成は40歳未満37.4%と40歳代34.7%、50歳代19.6%、60歳代以上8.3%だった。
期間中、69例の心停止が起こり、68人が救命された。参加者10万人あたりの発生率は1.7。この割合は40歳未満で0.9、40歳代0.9、50歳代2.6、60歳以上5.5と分かった。男性は年齢層が高くなるほど数値が高まったが、女性は変わらなかった。
これを受けて日本陸連は「60歳代以上の男性に対して注意喚起を行う文言を大会のチェックリストに追加する」とし、グループは「マラソン大会の心停止と様々な条件との関連の研究を進めていく」とコメントしている。