研究イメージ
京都大学の小林和也准教授らの研究グループは、希少な鳥である「オジロワシ」と「オオワシ」、「タンチョウ」の交通事故が約30年で増加したことを明らかにした。保護されるべき鳥類の交通事故死という課題への対策手段の模索に貢献できるという。
研究では環境省が1991~2021年に北海道で収集した車と鉄道とこれら鳥類の事故記録を分析した。その結果、いずれの種でも数百~数万倍に増えたと示された。グループはこの要因として、個体数と事故発生確率、報告確率に3つが考えられるとしている。
小林准教授らは「これまでも希少鳥類の交通事故増加は専門家の間で示唆されていたが、データが公表されていなかった」と説明。「希少鳥類の事故死に対する有効な手段につながると期待している」とコメントしている。