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AIを使う予測システムで地震対策 地盤の安定性と液状化リスク評価を20%向上 芝浦工業大

令和6年能登半島地震の液状化現場、石川県七尾市

芝浦工業大学は人工知能(AI)を用いた地盤強度予測システムを開発した。地盤の安定性や地震時の液状化リスクを示す支持層の深さの予測精度が20%向上したとしている。地震発生時の液状化リスクを軽減して、安定した建設現場や都市開発の災害対策に貢献できそうだ。

芝浦工業大の研究グループは人間の脳を模した機械学習「人工ニューラルネットワーク」と複数の予測結果で高精度に推測する「バギング法」を使った地盤強度予測システムを開発した。

東京都世田谷区の433地点のデータを収集。新システムに学習させて予測精度を2割向上させた。半径1キロ以内の支持層分布を示す3次元マップを作成することで、液状化のリスクが高い地域をピンポイントで特定することが可能だという。

グループは「先進的AIモデルを地盤解析に組み込むことで、安全かつ効率的なインフラ計画が促進され、災害レジリエンスの高いスマートシティの実現が可能となる」とし「地下水の影響を考慮して地盤条件を追加するほか、沿岸部と非沿岸部に特化したモデルを開発したりするなど更なる精度向上を目指したい」と説明している。