パパ、ママ。ちゃんと話を聞いて―。公益財団法人博報堂教育財団の調査研究機関こども研究所が小学校4年生から中学3年生までを対象に行った調査で、子供たちが家族に腹が立つと感じるのは、「話をきちんと聞いてもらえず、決めつけられてとき」などであることが明らかとなった。もちろん、家族の存在は子供たちの強い安心感となっている。悪しからず。
同研究所では、子供たちが家族に対して「ありがたいなぁ」「うれしいなぁ」と感じた出来事とともに、「腹が立つ!」「ムカつく!」と思った出来事を聞いた。
家族の存在を「ありがたい」と感じた出来事として挙げられたのは、食事や送迎といった普段の何気ないシーンから、頑張った自分を褒めてくれた思い出、進路や友人関係などで悩みを抱えているときに寄り添ってくれた時間など、多岐にわたった。
大小あれど「良いときには誰よりも褒めてくれ、悪いときは味方となり寄り添ってくれる」家族の存在にありがたみを実感しているという。
□立場や意見を尊重しないとネガティブな感情に
一方で、家族に対して「腹が立つ!」と感じた出来事としては、兄弟喧嘩など理不尽なことで注意されたと感じた瞬間や、話をきちんと聞いてもらえず決めつけられたときなど。踏み込んでほしくないところを察してもらえなかったとき、親の機嫌に振り回されていると感じる時なども、「ムカつく!」と感じたという。
「自分の立場や意見を尊重してもらえなかったと感じる気持ち」が、家族に対するネガティブな感情につながっている様子がみられた。
しかしながら、総じて〝家族の存在〟そのものが強い安心感となり、それを当たり前と捉えずに、まっすぐに感謝する子供たちの姿がみられたと、研究所では締めくくった。