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クシクラゲ2匹が融合 自身と別固体を区別していない可能性 自然研

融合に成功したクシクラゲ=提供:城倉圭研究員

自然科学研究機構は11日、2匹のクシクラゲが1匹に融合する現象を確認した。城倉圭(じょうくら・けい)研究員は「クシクラゲが自己と非自己を区別するメカニズムを持っていない可能性がある」と指摘。「融合した個体同士が遺伝的にどれくらい離れているか調べたい」としている。

クシクラゲは体に光の加減によって虹色に輝く「櫛板」(くしいた)を持つことが特徴で、大きさは約18㎝、太平洋や大西洋、南極海に分布している。ゼリー状の体であるため、名前にクラゲとついているが、別の動物群であり、最も原始的な群とされる。

機構は水槽の中で口を2つもったクシクラゲを確認。2個体の合体したと推測し、体を切った2体の切除部分を付けておくことで融合個体を作成できると発見した。約30分で癒着し始め、1時間後には境界の見分けがつかないほどに合体していたという。