金沢大学の荒木大准教授と日機装のグループは3日、青カビから産生される天然化合物「プベルル酸」が腎臓細胞に毒性を持つことを世界で初めて人細胞実験で確認した。小林製薬の紅麹(こうじ)サプリによる健康被害問題について、プベルル酸と健康被害の因果関係を解明する一助となりそうだ。
研究によると、一定濃度以上のプベルル酸は腎臓病とも関係が深いとされる「近位尿細管上皮細胞」の細胞死を誘導することが確認された。両者は「プベルル酸の腎毒性ならびにそのメカニズムの解明に寄与する」とし、今後について「共同で研究を進め、化合物全般の腎毒性について評価方法の確立を目指したい」と説明している。