レイホクナガレホトケドジョウ、撮影:影山優太
京都大学の片山優太大学院生と澤田直人大学院生のグループは福井県で新種の「レイホクナガレホトケドジョウ」を発見したと発表した。南越前町より北の嶺北(れいほく)地方の狭い地域でしか見つかっておらず保全していくべきだとしている。
ホトケドジョウは日本に広く分布する淡水魚で4種の在来種が確認されている。形態の特徴から2021年にナガレホトケドジョウ嶺北集団が発見されていたが、ミトコンドリアDNAなどから、ホトケドジョウ属の未記載種である可能性が示唆されていた。
その結果、目の直径と吻長(ふんちょう)、両目間隔/体幅、頭部の形質が他集団と異なっていることを突き止めた。これまで嶺北集団と呼ばれていたドジョウが、新種のレイホクナガレホトケドジョウと認められている。
個体数が非常に少なく、環境改変や採集圧にさらされることで絶滅するおそれがあると指摘。「調査を進めるとともに、ただちに保全を行うべき」と訴えている。