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絶滅危惧種「ニホンライチョウ」 高山植物で寄生虫の症状を抑止 大阪公立大・東京理科大

ニホンライチョウ

大阪公立大学と東京理科大学の研究グループは25日、日本アルプスの実に生息する絶滅危惧種「 ニホンホンライチョウ」が鳥に寄生するアイメリア原虫を殺す効果がある有機化合物を接種していることを初めて発見した。ニホンライチョウの人工繁殖に向けた重要な知見を提供している。

ニホンライチョウは飛騨・木曽・赤石山脈にのみ生息し、数は近年減少している。珍しい植物を食べる鳥だ。約8割が下痢や血便などを起こすアイメリア原虫に感染しているとされるが、それら症状からどのように身を守っているかは分かっていなかった。

研究グループはその要因を調査。ニホンライチョウが摂取する高山植物の「ガンコウラン」や「ミネズウオ」など7種から、アイメリア原虫を殺す6種の抽出物を確認した。これらを体内に取り入れることで病害を抑えている可能性が指摘されている。

グループは完全に感染を抑止できない可能性があるとし、原虫を減らして発症を抑止しつつ免疫も誘導する二重の対策を行っていると指摘している。