CO2削減のイメージ図
住友大阪セメントとNIPPOの研究グループは19日、二酸化炭素(CO2)を資源としてリサイクルできる人工石灰石を使ってCO2削減と炭素除去を備えた「次世代低炭素型半たわみ性舗装」を開発した。
研究グループは舗装分野でのさらなるCO2削減に向けて、人工石灰石をセメント材料とアスファルト舗装に利用することで、排出削減と炭素除去を兼ね備えた半たわみ性舗装の開発を進めている。
半たわみ性舗装はアスファルトの隙間にセメントミルクを浸透させる方法だ。交差点やバスターミナルといった車両が停発車する場所に適している。人工石灰石を使用した「カーボンリサイクルセメント」をセメントミルクに用いることで、CO2固体化を実現している。
さらに、セメント製品が大気中のCO2を吸収する速度を最大化する独自設計により、CO2固定量を高めることに成功したという。従来品と比較して、約6割の温室効果ガス低減を実現した。
グループは現存する半たわみ性舗装のすべてが本製品に置き換われば、年間約2000トン以上の排出削減につながると試算。地球温暖化防止に貢献できるとしている。