ネズミの大脳皮質の神経活動から画像を生成するイメージ図
東京大学の山城皓太郎大学院生らの研究グループは、ネズミの大脳皮質から脳波の一種である局所場電位を記録し、これをもとに人工知能(AI)にイラストを描かせるシステムを構築した。脳活動と人工知能を活用した描画システムは世界初だという。
グループはノイズから画像を作れる人工知能「潜在拡散モデル」を使って、脳の状態に応じて、途切れなく絵が更新されるシステムを開発した。脳波の変化に応じて変化する画像を生成できる。
研究グループは「今回開発された手法は、原理的に、神経活動だけでなく、心臓や腸蠕動などの多くのバイオ信号、風や波などの自然現象といった、あらゆる時系列信号に応用することができる」と説明。「この技術は、芸術の創作手法における新しいジャンルを拓くことが期待される」とコメントしている。