立命館大学の福市彩乃専門研究員らのチームは6日、マインドフルネス瞑想を注意欠如・多動症(ADHD)の人が行いやすい姿勢を明らかにしている。「仰向け」や「背筋を伸ばす」というが行いやすい体の構えだとしている。
痛みやストレス、うつを和らげるマインドフルネス瞑想はADHDの症状を緩和するがが、その傾向のある人にとって行いにくい実践であることが判明している。瞑想を行いやすくするための工夫のヒントに体の姿勢が挙げられているが、瞑想の行いやすさを測定する方法はなかった。
研究ではマインドフルネス瞑想の行いやすさ・にくさを測定する尺度を作成し、体の部位に注意を向ける「ボティスキャン瞑想」をしやすい姿勢の検討を行った。その結果、同瞑想についてADHD傾向がある人は「仰向け」と「背筋を伸ばす」姿勢が行いやすく、「猫背」はしにくいと判明した。
チームは「ADHD 傾向のある人がボディスキャン瞑想を行う場合は、自身の特性に合った姿勢ですることで、より実施しやすく感じられ、継続にもつながる」と評価。「科学的に未実証ながら経験による知見にも目を向ける重要性を認識した」としている。