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新型コロナ合併症の死亡率 中等症Ⅱ以上の患者でリスク2倍 大阪公立大

肺アスペルギルス合併症のイメージ

大阪公立大学の井本和紀講師らのグループは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の合併症「肺アスペルギルス症」(CAPA)の死亡率などを解析した。肺炎の症状がより悪化した中等症Ⅱ以上の患者では死亡リスクが約2倍に上ると明らかにしている。

CAPAはカビの一種「アスペルギルス」に感染して発症する病気。発熱や胸痛、呼吸困難などの症状が起きる。だが、日本ではCAPAの発症割合、リスク因子、死亡への影響についての研究はほとんど行われてこなかった。

研究では患者の病名や使われた薬などの情報を含んだDPCデータを用いて15万人以上のCOVID-19患者からCAPA発症の割合やリスク、死亡への影響を調べた。

その結果、COVID-19の重症度が中等症Ⅱ以上の患者では0.4~2.7%の割合でCAPAを発症することが分かった。また、男性や高齢者、呼吸器疾患がある人などはCAPAを発症しやすいと判明。また、発症した人は死亡リスクが高いことが認められている。

グループは「CAPA は早期の発見および抗真菌薬の投与による早期治療が重要なため、本成果がCOVID-19患者へのスクリーニング強化につながることが期待される」と評価している。