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サッカーやバレーで女性の骨密度が向上? 骨粗しょう症を予防 順天堂大とJFA

閉経前中年女性サッカー選手とバレーボール選手における血中ビタミンDと骨密度

順天堂大学と日本サッカー協会(JFA)の研究グループは5日、サッカーとバレーボールをしている女性はしていない人と比べて骨密度が高くなる傾向があると発見した。閉経前にそれらスポーツをすることで、骨密度を高められる可能性が示されている。

女性は閉経により質量が失われるため、骨粗しょう症などの有病率が男性よりも高い。予防にはビタミンDの維持が重要であるとされる。研究ではサッカーとバレーに着目して、実施における血中ビタミンDと骨密度の変化を調べた。

実験では40歳代女性を対象にサッカーやバレーをしている人、運動をしない人の集団に分けた。それぞれの腰椎(ようつい)と大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)の骨密度と血中ビタミンDの測定をして、比較している。

その結果、腰椎の骨密度は、バレーボール群が対照群よりも高かった。大腿骨頚部の骨密度は、サッカーとバレーボール群が運動習慣なしの人たちよりも高いことが判明している。さらに、骨形成に必要とされる血中ビタミンD濃度は、サッカーの集団が最も高いことが認められている。

グループは「閉経前にサッカーをはじめとする屋外スポーツの定期的な実施は、血中ビタミンD濃度を高め、閉経後の骨量減少を抑制し、将来的には骨粗鬆症を予防できる可能性がある」としている。