文教速報デジタル版

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東日本大震災の津波発生過程を追跡 すべりメカニズムや現在の断層固着回復過程を調査

探査船ちきゅう

海洋研究開発機構(JAMSTEC)は来月6日から、探査船「ちきゅう」による東日本大震災の津波発生過程の追跡を宮城県沖で行う。研究には国際深海科学掘削計画(IODP)のメンバーも含めた計56人で挑む。航海の様子は特設ページ(https://www.jamstec.go.jp/chikyu/j/exp405/)のビデオギャラリーで知ることができる。

2012年の先行研究により地震前に蓄積された応力が発生時にほぼ全て解放されたことにより、津波が巨大化したと分かっている。一方で、現在の断層周辺の応力の蓄積具合や断層の構造、すべりをコントロールする要素、物体的特徴などは判明していない。

航海では同年の調査海域を再訪し、すべりメカニズムや地震後の断層固着の回復過程などを明らかにすることを目指す。さらに、海底の地中温度を得るための「長期孔内温度計測システム」を設置するとしている。