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魚のイボを食べる魚類を初発見 アフリカの「ドシモートス・エベリナ」 北大・愛媛大など

ドシモートス・ エベリナと追星

北海道大学の竹内勇一准教授らと愛媛大学の畑啓生教授らのグループは28日、世界一の魚種が生息するアフリカのマラウイ湖で採取した「ドシモートス・エベリナ」が、コイ科の魚の口の周りにある追星(おいぼし)というイボを食べていると発見した。同日付の学術誌「サイエンス・リポーツ」に掲載されている。

ドシモートス・エベリナは熱帯魚の仲間であるシクリッド魚類の一種。シクリッド魚類は、虫や鰭(ひれ)、鱗(うろこ)などの多様な食性が報告されているが、追星食は確認されていなかった。

グループが同種の胃の内容物を確認したところ、コイ科の「ラべオ・シリンドリカス」の追星が多くを占めていたという。これは主にタンパク質で構成され、魚やエビなどと同等のカロリーを持という。

竹内准教授らは「奇妙な食性がどのように進化してきたのかを明らかにできれば、生物多様性の創出や維持に寄与するメカニズムの理解につながる」と表現している。

■追星

コイ科魚類の口の周りに見られる、ボツボツしたイボのようなもの。日本に生息するコイ科魚類では、繁殖期を迎えたオスの口部にばかり見られるもので、メスを惹きつけたり他のオスを追い払うのに使われると考えられている。