(中央)順天堂大の堀江重郎教授
順天堂大学と島津製作所、第一工業製薬は26日、食品・医薬品に含まれる生理活性物質の機能解明の連携協定を締結した。第一工業のグループ会社「バイオコクーン研究所」が認知機能の改善などを発見したキノコ「カイコハナサナギタケ冬虫夏草(とうちゅうかそう)」を共同で研究していく。
技術連携の目的はバイオコクーン研究所が、カイコ冬虫夏草から発見した新規成分「ナトリード」の効果測定や作用機序の解明などにある。バイオコクーンの臨床試験によると、ナトリードは目から入ってくる情報を記憶し、適切な行動につなげる力を高める成分だという。
共同研究を行う順天堂大の堀江重郎教授はカイコ冬虫夏草が「テストステロンをアップしうる数少ない食品だ」とコメント。「ナトリードはホルモン分泌にも影響することからいろいろな可能性がある。未知の生理活性物質もある可能性があり興味深い」と説明した。