東京慈恵会医科大学の志村友理講師らは、調布と狛江市の健康や医療に関する正しい情報を入手し、理解し活用する能力、生活の質(QOL)、健康行動を調査した。若者ほど健康への関心が低く、QOLも悪くなることが明らかになっている。
研究では昨年9~10月に両市に住む1520人を対象として、在勤の住民にオンラインでアンケートを行った。
その結果、世帯収入200万円未満の若年層(20~30歳代)は健康情報を活用する能力がない傾向にあった。特に20代で未就学児を子育て中の人は、QOLも低い傾向にあると分かっている。
また、健康行動について、男性の約4割、女性のおよそ5割が「睡眠が十分でない」と回答しており、全国平均よりも10ポイント程度高くなっていた。ほかにも「夕食が遅い」「夕食後の間食」「よく眠れない」といった状況が確認されたという。喫煙や飲酒の割合も高かった。
研究グループは「若年層のヘルスリテラシーを高め、健康行動を促すための健康教育の必要性が示唆された」とし「若い世代の健康に着目し、女性やカップルを対象として将来の妊娠のための健康管理を促すプレコンセプションケアをテーマに活動を推進していきたい」としている。