アメーバ赤痢
長崎大学と東京農工大学、慶応義塾大学などの研究グループは23日、除草剤「flufenacet」「cafenstrole」「fenoxasulfone」が寄生虫感染症であるアメーバ赤痢(せきり)の病原体の増殖などを阻害すると発見した。同日付の科学誌「PLoS Pathogens」の電子版で発表されている。
アメーバ赤痢は世界で約5000万人が感染しているとされる。日本でも臨床報告が多いが、治療薬が限られ副作用もでる。有効なワクチンが存在しないことから、新規薬剤開発が重要な疾患だ。
研究の結果、flufenacetとcafenstrole、fenoxasulfoneが細胞増殖と感染者を体外で広める「シスト」を阻害することが分かった。グループは「⾚痢アメーバの⽣理および寄⽣⽣活を維持する戦略のより深い理解へとつながる」としている。