マウスが昼行性になるイメージ図、広島大
広島大学の田原優准教授らのグループは19日、甘味カフェイン水を飲むことで夜行性のマウスが昼行性になるほど体内時計が遅れると発見した。これは甘味とカフェインが混ざることによる効果であるという。
先行研究から夜型の人は朝型と比べてカフェイン飲料の摂取していると知られている。コーヒーなどに入っているカフェインには苦味があり、甘味を混ぜて飲む人も多い。研究では甘味カフェイン水の体内時計への影響を調べた。
研究ではエスプレッソの半分の濃度である0.1%カフェインとエナジードリンクの1割にあたる1%スクロース、人工甘味料の0.1%「サッカリン」を含む水を使用した。
その結果、甘味カフェイン水により活動リズムの遅れが確認された。その要因は1日を26~30時間とする体内時計のリズムが新たに出現するためだという。甘味によりマウスの飲水量は増えなかったことから、カフェインと甘味の両方が影響して新たな活動リズムが生まれたと考えられた。
田原准教授らは「カフェイン摂取により、夜眠れなくなり、遅寝・遅起きな生活リズムになってしまう可能性を示唆する」と評価。「カフェインは体内時計の調節効果を強く持つことから、ベストな摂取タイミングの検討も今後進めていきたい」としている。