熊本大学の佐藤賢文（さとうよりふみ）教授らの研究グループは、新しい新型コロナウイルス診断ツール「Intelli-OVI」を開発した。新型コロナウイルスの変異株をより容易に見つけられるかもしれないとしている。

新型コロナウイルスは集団免疫獲得などの要因から、重症化する症例は減少しているものの、ウイルスは今も進化を続けている。これまで塩基配列の解析によって流行中の変異ウイルスが解析されてきたが、高コストと時間、手間が必要であった。

Intelli-OVIは、新型コロナの既知と新規の変異を迅速かつ簡便に検出する方法として開発された。さらに、新規変異ウイルスの出現時には異常な検査結果パターンを示したことから、既知ウイルスだけでなく、新規変異株を迅速かつ簡単に発見できる可能性もあるという。

グループは「将来のパンデミックウイルスなどさまざまなウイルス感染症の診断ツールへの応用が期待できる」と評価している。