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量子コンピュータープログラミング「Qni」 産総研のスパコンでWebサービス開始 TISと産総研

産総研 ABCI上でのQniによる量子回路シミュレーションWebサービス

大手IT企業のTISと産業技術総合研究所は7日、AI橋渡しクラウドAI上で同社が開発した量子回路シミュレーター「Qni」(キューニ)をブラウザ経由で実行可能なWebサービスとして提供を開始すると発表した。

Qniは量子回路をドラッグ&ドロップで直接編集でき、捜査結果が即座に表示される。そのため、量子ビットや量子ゲートの仕組みの理解を手助けできる。TISは国内と海外のエンジニア育成への貢献を目的にこれまで無料で提供してきた。

両者がQniを改良することによりこれまで扱える量子ビットが最大16量子ビットだったが、30量子ビットまでシミュレーションすることが可能となった。これまで、スーパーコンピューターユーザーのみが可能であった高速GPUを活用した大規模な計算や量子回路シミュレーションが誰でもブラウザでできるという。

産総研は「AI研究者や量子アルゴリズム研究者などスパコンの専門家以外でも大規模な量子回路計算を容易に実行できるようになるため、近年注目されている量子機械学習をはじめとする量子コンピューターとAIのクロスオーバー分野など量子コンピューターを活用した新分野での研究加速も期待できる」としている。