山梨大学の西崎博光教授らの研究グループは、人工知能( AI )がブドウの粒数の自動判定スマートフォンアプリ「粒羅」(つぶら)に、新たにシャインマスカットの収穫適期を判断する機能を追加した。本日から無料配布を開始している。
ブドウ栽培の中でも特にシャインマスカットの生産では、収穫適期の判断は品質と収益につながる重要な課題だ。だが、生産者の経験に頼る場合が多いことから、その判断基準にばらつきが生じやすいという課題があった。
これまでグループは収穫に適した時期を判断するシステムを開発してきた。その成果を基に粒羅にシャインマスカットの収穫判定機能を実装した。新機能は「シャインマスカットカラーチャートに基づく色値推定」と「収穫適否判定」、「品質管理の向上」の3つ。これらで収穫適期を判断するという。
これにより、粒羅は摘粒の効率化に貢献するだけでなく、収穫適期も判断できるアプリに進化した。グループは「今後、画像から大まかな甘さやみずみずしさを判断できる機能の開発も予定している」としている。
粒羅は来年3月まで無料で利用できる予定。専用フォーム(https://forms.gle/xv9F7yxb6qMtzY2n9)で登録することで誰でもダウンロードできる。