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白血病の新たな免疫抑制因子「SETDB1」を同定 新たな治療薬の開発に期待 東大

東京大学の合山進教授らによる研究グループは、単球性白血病のマウスモデルを用いて生体内でゲノム編集技術「クリスパー・キャス9」(CRISPR/Cas9)を使って、急性骨髄性白血病の新たな腫瘍抑制因子として、ヒストンメチル化酵素「SETDB1」を発見した。

急性骨髄性白血病は、骨髄系の細胞ががん化して異常に増殖する血液のがんだ。化学療法や造血幹細胞移植で治療できるが、高齢者の予後は不良とされる。特に単球系への分化傾向を伴う単球性白血病は、治療薬「ベネトクラクス」など利用される薬に反応が悪く、新しい治療法の開発が求められている。

今後、SETDB1を標的とする阻害薬を開発すれば、単球性白血病に対する治療薬になると期待できそうだ。