■ポイント■
◎世界で初めて、コンピュータシミュレーションにより、海王星より遠⽅のカイパーベルト天体の複数の特性を再現
◎作成したシミュレーションにより、太陽系外縁部にある未発⾒の惑星が、カイパーベルトの形成に重要な役割を果たしたことを明らかに
◎太陽系外縁部に未発⾒の惑星が存在する可能性を示唆
近畿⼤学総合社会学部総合社会学科社会・マスメディア系専攻のソフィアリカフィカ パトリック准教授は、コンピュータシミュレーションを⽤いて、海王星より遠⽅のカイパーベルト(太陽系の中で、海王星以遠に存在する⼩天体が集中している領域)にある天体の特性の再現に世界で初めて成功し、太陽系外縁部に未発⾒の惑星が存在する可能性を⽰した。また、これらの惑星が、カイパーベルトの形成に重要な役割を果たした可能性も⾒出した。この研究成果は、今後、未発⾒の惑星を観測する際の指標となることが期待される。太陽系外縁部は、巨⼤惑星である⽊星、⼟星、天王星、海王星とそれ以降で構成される領域を指す。
この研究は、⼤学共同利⽤機関法⼈⾃然科学研究機構国⽴天⽂台天⽂シミュレーションプロジェクト(東京都三鷹市)の伊藤孝⼠講師と共同で行われた。