文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
新型コロナ後遺症患者 約半数が仕事に影響 若者と高齢者の休職率が高い 岡山大

雇用されている後遺症患者の労働状況の変化

岡山大学の松田祐依医員らのグループは、岡山大学病院のコロナ後遺症外来を受診した患者の54%に何らかの就労への影響がみられていたことが分かり、若年者・高齢者では退職率の高い傾向が認められた。症状回復のためには適切な療養期間をとることが重要であると考えられるとしている。

研究グループはコロナり患者846人のうち、雇用されている545人の患者を調査した。その結果、約5割にあたる295人に仕事への影響が確認された。

それによると、割合が高い順に1カ月以上の休職220人、退職53人、時短勤務22人であった。特に女性に影響があり、若いまたは高齢の人の退職率が高かった。後遺症の症状としては倦怠感や不眠、呼吸困難などがでていた。

グループの大塚文男教授は「患者の雇用状況や経済状態にも影響が大きいことが分かった」とし「コロナ後遺症からの回復には時間がかかることがあり、社会の理解が重要と考えられる」と指摘している。