筑波大学の中田由夫教授らは、スマートフォンの健康アプリを用いてダイエットに取り組んだ場合に、歩⾏習慣がない⼈の⽅が成功しやすいことを突き止めた。健康アプリの機能向上や個人の体重減少のための取り組みに貢献できそうだ。
研究グループは指定の健康アプリを利用した肥満男性68人を対象に、3カ月の期間でその効果を分析した。
その結果、初期体重の3%を成功者と定義すると、25人がうまくいっていた。歩⾏習慣の有無と移動速度は減量成功と負の関連を⽰した⼀⽅で、家族の高血圧や糖尿病、脳卒中などの病歴は正の関係を表したという。
さらに解析したところ、歩行習慣のみが統計的に体重を減らす取り組みの成果に影響する要因であると判明した。歩いていなかった人ほど、運動を促す通知に反応しやすかった可能性が推測されている。
中田教授らは「健康アプリを使って減量に成功する⼈の特徴が明らかになったことは、今後の健康アプリの開発や改良、とりわけ健康アプリのパーソナライズ機能の向上に役⽴つ」と評価している。